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2018.01.16
【特集】姿勢からエイジングケア
寒い日が続いていますが、姿勢は悪くなっていませんか?
実はゆがみを招く季節は冬場がもっとも多いのです。
不調にもつながるため、正しい姿勢を普段から意識することが大切です。
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骨盤のゆがみにはさまざまなタイプがあります。主に、ゆがみによって血流が悪くなり全身の不調につながります。
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肩こり、腰痛、ひざ痛、冷え性、むくみ、便秘、疲労感、生理痛、ホルモンバランスの乱れ、自律神経の乱れ…etc
①後傾タイプの人は………ぽっこりお腹、お尻が垂れやすい
②開きタイプの人は………下半身太り、O脚になりやすい
③前傾タイプの人は………出っ尻、ふとももや背中が張りやすい
④傾きタイプの人は………外反母趾や股関節痛になりやすい
こんな方は要注意!
いつも同じ足を組む、重心を片足にかけて立つ、横座りやゴロ寝姿勢でのくつろぎは、骨盤のゆがみを招きやすくなります。
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肩甲骨が前に出ることで背骨が丸まり、首への負担も増加。横隔膜が圧迫されることで呼吸も浅く、自律神経に影響も。
首や肩、背中のこり、肩の痛み、頭痛、息苦しさ、内臓下垂、自律神経の乱れ…etc
こんな方は要注意!
巻き肩は、スマホの普及によって急激に増加しています。前のめりな姿勢は、必然的にストレートネックや猫背の姿勢にもなってしまいますので注意しましょう。
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背骨が大きく湾曲することで頭を支える首の負担が大きくなることはもちろん、内臓も圧迫され消化が悪くなります。
首や肩、背中のこり、頭痛、自律神経の乱れ、手のしびれ…etc
こんな方は要注意!
デスクワークや手先の細かい作業が多い方、イスに浅く腰かける方、下を向いて歩くクセのある方は長年の習慣によって猫背が定着してしまいます。
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正常なら緩やかなカーブを描く頸椎が、まっすぐになることで頭の重さを支える首への負担が増えます。
首や肩、背中のこり、頭痛、めまい、吐き気、胸焼け…etc
こんな方は要注意!
ストレートネックは、スマホやパソコン作業を長時間する方に、多く見られる傾向があります。別名、スマホ首とも呼ばれています。
普段から正しい姿勢を意識しましょう
人間の頭の重さって何kgくらいあるかご存知ですか? 実は一般的な大人の頭の重さは約5kg。だいたいボーリングの球ほどもあり、私たちは常にこの重さを支えながら生活しています。その事実だけでもなんだかすごいことのように感じますが、人間の体はその重さを上手く分散し、支えられるように作られています。しかし、このバランスが崩れてしまい、姿勢にゆがみが出たときには、体に不調が起こらないと考える方が不自然ですよね。事実、肩こりや腰痛、頭痛、便秘、冷えなど、多くの体の不調は、姿勢のゆがみが関係している可能性があると言われています。
現代社会において、姿勢に悪影響を及ぼすのが長時間のデスクワーク、スマホなどを見ている姿勢などの日常習慣です。人間の体は頸椎から背骨、骨盤とすべてつながっているため、たとえば、頸椎が別名スマホ首と言われるストレートネックになったとすると、連鎖的に楽なバランスをとろうとして猫背になったり、巻き肩になったりする可能性が高くなります。また、体を縮こませると、呼吸は浅くなり、血流も悪くなるため、体に不調が起こりやすくなるのです。姿勢を正しく保つには、ゆがみの原因となる習慣を改め、正しい姿勢のクセをつけることが大切です。不調が治ることはもちろん、美しい姿勢は若く見られて一石二鳥です。
軽いストレッチや習慣など、姿勢のゆがみを解消できるセルフケアをご紹介します。
まずは自分の姿勢チェックから
あごを軽くひいた状態で壁に添って立ち、❶後頭部、❷肩甲骨、❸お尻、❹かかとが触れている状態をつくります。このときに、腰と壁の間(★部分)に握りこぶし程度のスペースが空いていることがポイントです。毎日チェックして、正しい姿勢への意識を定着させましょう!
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【骨盤まわし】
腰に手をおき、肩幅の広さに足を広げて立ちます。左右の手を押し込むように、腰をまわします。左右両回転10 回ずつ行いましょう。骨盤を固定するベルトやサポーターを装着すれば、より効果的です。
【ヒップウォーク】
❶足を伸ばし、背筋をまっすぐにした状態でお尻で歩きます。
❷1mほど歩いたら、後ろ向きで戻ります。腕をしっかり振ることで歩きやすくなります。
【首の上下体操】
❶イスに深く腰掛け、両手で首を抱え込むようにして下を向きます。
❷体全体をゆっくりと起こし、両手指で軽く首を押しながら、上を向きます。上を向いた状態でゆっくりと息をはきます。同じ動作を2~3セット行います。
【首伸ばしストレッチ】
左あごの骨を右手で持ち、左手は鎖骨の位置に置きます。軽くあごを上に引っぱりながら、鎖骨に添えた左手は下方向へゆっくり動かします。左右2セットずつ行います。
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【ヨガの猫ポーズ】
❶正座し、手を床について、ゆっくりと前へ滑らせます。
❷息を吐きながら無理のないところまで背中と腕を伸ばし、ゆっくりと正座のポーズに戻ります。
【胸はり体操】
❶腕を床と水平に上げ、ゆっくりと息を吸いながらひじを後ろに引いていきます。
❷しっかり引いた後であごを天井に向け、今度はゆっくりと息を吐ききります。この動作を3セット行います。
監修:済生会横浜市東部病院(整形外科) 船山 敦先生
この記事を監修された先生

TV番組等で、一般視聴者にも医学用語をわかりやすく解説し好評を得ている。慶應義塾大学医学部卒。日本整形外科学会認定専門医、日本整形外科学会認定脊椎脊髄病医、日本体育協会スポーツドクター認定医。専門は、股関節外科、膝関節外科、人工関節手術。