Health
姿勢
2022.05.17
【特集】正しい姿勢で理想のカラダづくり!
正しい姿勢できていますか?
普段、自分の姿勢を見たことがありますか?意識して鏡を見るときは背筋を張っているかもしれませんが、ふと気を抜いた瞬間、猫背になっている人も多いはず。加齢とともに背筋は曲がっていく傾向がありますが、年齢関係なく正しい姿勢を保てれば、それはむしろ若々しさにもなります。今回は、まず自分の姿勢をチェックするところから始めてみましょう。

長年の姿勢の歪み、どうすれば取れる?
同じ年齢でも前傾姿勢の人と、背筋がピンと伸びた人ではずいぶん印象が変わりますよね。姿勢の善し悪しが若々しい見た目にも影響することは、多くの皆さんもお気付きのことと思います。では、悪姿勢が潜在的にどんなリスクを高めるかをご存知ですか?
正しい姿勢を維持するためにもっとも大切なのは背骨のS字カーブを保つこと。姿勢が悪い人はこのS字カーブに歪みが生じているわけですが、たとえば、姿勢不良で圧倒的に多いのが猫背。もともと理想的な形をしていた背骨をラクに感じるという理由で、長年かけて筋肉や骨格の歪みを定着させてきたわけですから、体の健康に変化が起こるのは必然といえます。筋肉に余計な負荷がかかり緊張することで、肩こり、腰痛はもちろん、内臓機能も低下します。さらには呼吸が浅くなることは最近では“隠れ酸欠”とも呼ばれていますが、酸素が体内に行き渡らず自律神経の働きが低下し、心身にさまざまな不調が起こりやすくなります。
姿勢が悪いとこんな不調が起こりやすい!
メンタルに影響
猫背は深い呼吸を阻害するため、自律神経のバランスが崩れてしまうことも。それによって不安やストレスを感じやすくなる。
肩こり・腰痛
背骨のS字カーブが崩れると、筋肉への負担が必要以上に増えるために起こりやすくなる。
胃腸の不調
猫背は内臓を圧迫しやすく、逆流性食道炎や便秘・下痢といった消化器系の不調を招きやすくなる。
軸が安定しないため転倒リスク
猫背などを続けると正しい姿勢をキープするための筋力が衰え、転倒する可能性も。
基礎代謝ダウン
S字カーブが崩れる原因の一つである腸腰筋群は、体の中で最も大きな筋肉。この筋肉をきちんと使えないと代謝ダウンする。
姿勢が良いとこんなメリットがあります!
背骨の3つの役割
背骨は緩やかなS字カーブを描いており、「支持」「運動」「神経の保護」の3つの大きな役割があります。2足歩行の人間にとってこのS字カーブはもっとも理想の形であり、このバランスが崩れることで様々な不調が起こりやすくなります。

正しい姿勢がもたらす3つの安心
安心1:脊髄を保護し、身体の正常な機能を守る
背骨のゆがみは脊髄という神経の束を圧迫し、さらにその先の末梢神経にまで影響を及ぼします。筋肉、内臓、各器官の機能を妨げる可能性があるため、正しい姿勢は脊髄を守るためにも重要です。
安心2:歩行時の安定性をキープし転倒リスクを下げる
姿勢が悪くなると歩行機能、バランス機能、筋力などが低下する傾向にありますが、これらはすべて転倒リスクの増大につながっています。正しい姿勢とは転ばない姿勢でもあるのです。
安心3:呼吸が深くなり、気持ちが整いやすくなる
姿勢が崩れると呼吸は浅くなり不安やストレスを感じやすくなります。背筋を伸ばすと体内にたくさんの酸素が取り込まれ、自律神経が整いやすくなり、気持ちも整いやすくなります。
プラスアイテムで正しい姿勢を手に入れよう
「姿勢を矯正したい!」そう思っても、長年積み上げてきた形ですので、元に戻すのは至難の技です。「背筋をまっすぐ」と意識することはもちろん大切ですが、そこにプラスアルファでアイテムの力を活用することも一つの手です。オススメなのは、サポーター類。姿勢の歪みを正すために開発されているものがほとんどですので、日常的に装着することで自然に背筋が伸びて、徐々に正しい姿勢のクセを付けることができます。姿勢の良さは見た目だけでなく、内側から健康になる若々しさにも直結しますので、ぜひこれを機に今の自分の姿勢と向き合ってみてはいかがでしょうか。


監修:松浦整形外科内科 院長
井上 留美子先生