Health

季節の症状

2021.07.06

【特集】その熱中症、冷えから来ているかも!?


 
熱中症対策は、とにかく体を冷やすことではないの?と思われる方もいるかもしれませんが、実は、体の冷やし過ぎはかえって熱中症を招きやすくする恐れもあるのです。
 

熱中症の原因のひとつは体の冷やし過ぎ?

 今年もいよいよ夏本番。室内の温度が30‌℃を超える暑い日には、冷房をつけておくことは熱中症対策の基本です。しかし、室温を低く設定したり、直接冷風にあたり過ぎると、頭痛や疲れなど体調不良を引き起こしてしまうことがあります。これは冷え性の症状の一種で、自律神経の乱れから、体温調節機能にも影響してくる可能性が考えられます。熱中症が起こるメカニズムについてみてみると、同じく自律神経の乱れにより、汗をかけなくなるなど体に熱をため込んでしまい引き起こるケースが多いことがわかっています。つまり、夏の冷え性も熱中症も体の体温調節機能の異常という共通点があり、そのような状況をつくらないためには「体を冷やしすぎない」ことが大切だと考えられます。冷え性予防は体を冷やさないために夏でもお風呂に浸かったり、ツボ押しをして血行を良くしたり。冷房の効いた部屋では厚着をするのではなく、冷えやすい箇所をガードするだけでも効果が見込めます。
 冷え性、熱中症どちらも、十分に予防できるものばかりです。今年の夏もますます暑くなりそうですが、ぜひ実践してください。
 

夏の冷え性→自律神経の働きが悪くなり体温調節がうまくいかなくなる
 

冷え性は冬の悩みと思われがちですが、冷房が効いた空間にいることが多かったり、冷えた飲み物を飲みすぎたりすると、自律神経に乱れが生じ、体温の調節機能に影響を及ぼします。
【冷え性の主な症状】
●頭痛
●肩こり
●肌荒れ
●風邪
●疲労感
●手足のしびれなど

 

その結果、熱中症を招きやすい
体が外気温の変化についていけず汗をかきにくくなる(熱が放散できない)
または汗をかきやすくなり、体の水分や塩分が奪われやすくなります。

 
 
熱中症体質は冷え体質であることをご紹介しましたが、この冷え体質を改善すれば、夏に起こりがちな体の不調(夏バテ)の改善にもつながります。ぜひ毎日実践して、夏の暑さに負けないパワーを養いましょう。
 
対策1:寒い部屋にいる時は腹巻きなどで冷え対策

1日中、冷房の効いた環境で過ごす方は、自律神経の乱れにより冷えが進行しやすくなります。太い血管が通る首回りやお腹は冷やさずにあたためることが大切。腹巻き、ストールなどでしっかり保温し、その上で下半身や末端など冷えている場所に合わせて、ひざ掛け、ソックスなどでガードしましょう。

 
 
対策2:ストレッチやマッサージ、ツボ押しで血めぐりをアップ!

長時間冷房の効いた部屋にいた日や、冷えを感じたときはストレッチやマッサージ、ツボ押しが効果的です。血めぐりが悪いと、全身の細胞に酸素や栄養を十分に行きわたらせることができなくなり、体調不良の原因にも。例えば、お風呂上がりには足首をぐるぐると回す簡単ストレッチで血行がアップ。むくみ対策にも有効です。

 
 
対策3: シャワーで済ませず湯船で全身あたため

夏はシャワーで済ませがちですが、湯船に浸かることで1日の冷えがリセットされ、冷えや熱中症が起こりにくい体質になります。入浴の前後は必ず水分補給を忘れずにしましょう。

 

プラス1 熱中症対策:発汗によって失われるビタミン・ミネラルを補給しましょう

熱中症に負けない元気な体を維持するには、夏場に汗とともに流れ出てしまうミネラルの補給が欠かせません。また、体の代謝を支えるビタミンB群は疲労の回復を助けると言われ、夏バテ対策として日常的に補給することも大切です。

 
 
 
青木先生に聞きました!夏の暑さからくるダメージを乗り切るために

ビタミン&ミネラルで熱中症予防!

 

 
 
夏の元気に欠かせないビタミンACE(エース)
熱中症予防の栄養素として有名なのがビタミンB群ですが、それ以外にも注目したいのがビタミンACE(エース)です。高い抗酸化作用で紫外線から肌を守ることはもちろん、免疫を正常に保つ働き、疲労やストレスを和らげるなどの働きもあり、夏を元気に乗り切るための栄養として欠かせません。
 
 
汗と一緒に流れ出てしまうミネラルを積極的に補給!
熱中症対策でまず大切なのは水分補給ですが、水を飲む際に気をつけたいのがミネラルが含まれているかどうか。発汗で失うミネラルとは塩分だけでなく、カルシウム、マグネシウム、カリウムなども含まれ、これらは体の機能を調節する働きがあります。塩分と水分を一緒に摂ることは熱中症対策として広く知られるようになりましたが、より効果的に行うには、ミネラル全体を摂ることが望ましいと言えます。
 
 
夏の栄養だけじゃない!一年中摂りたいビタミン&ミネラル
熱中症対策の視点からビタミンとミネラルを摂ることの重要性をご紹介しましたが、体を健康に保つためには1年中しっかり摂るべき栄養素でもあります。人は3大栄養素(糖質、脂質、たんぱく質)をエネルギーにしたり、体を形成していく材料としていますが、ビタミン・ミネラルは、その働きを支える非常に重要な働きがあることをぜひ覚えておきましょう。
 
 

手軽に基本栄養を摂るならベース・サプリメントがおすすめです。

体の土台を作る栄養をベース・サプリメントと言います。
そして健康維持を目的とするヘルス・サプリメント、不調などの改善を目的とするオプショナル・サプリメントに分類されており、ベース・サプリメントと組み合わせることで、自分にとって最適な栄養バランスを整えることができます。

 

健康の土台を形成するためにまずはマルチビタミン&ミネラルを。
若々しさと、健康づくりの土台とも言えるビタミンとミネラル。できれば毎日の食事の中で必要な量を摂ることが理想ですが、忙しい現代人にとっては難しいのが現実。だからこそサプリメントの活用は有効です。色々な種類がありどれを飲めばよいかわからないという人も大勢いらっしゃると思いますが、トータルな健康を見据えたいという方は、まずはマルチビタミン&ミネラルを選んでみることをお勧めします。

 
監修:抗加齢医学専門内科医 青木 晃先生

この記事を監修された先生

青木 晃あおき あきら

抗加齢医学専門内科医。日本健康医療学会常任理事。日本抗加齢医学会評議員。日本健康医療学会健康医療認定医。日本抗加齢医学会専門医。メディアでのわかりやすい解説に定評がある。

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