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インタビュー

2018.04.24

FUN LIFE Vol.39 華道家 假屋崎省吾さん

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春だもの。「美」を仕入れにでかけましょ!

 
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華道家
假屋崎省吾さん
SYOGO KARIYAZAKI
華道家。Kariyazaki Flower Professional Education School 主宰。1958年生まれ。東京都出身。美輪明宏氏より「美をつむぎ出す手を持つ人」と評される。着物、ジュエリー、スカーフ、ガラス器などのデザイン・プロデュースをおこない、いくつものブランドを立ち上げ絶大な人気を集めている。また、ライフワークでもある花と建物のコラボレートとなる個展“歴史的建築物に挑む”を開催。その他、花育や少子化問題など、地域活性を促すボランティア活動も積極的に取り組んでいる。華道歴35周年を迎え益々活躍の場を広げている。

 

一本のバラが花の力に気づかせてくれた

私の父と母は、共通の趣味が園芸ってことで気が合って結婚しました。ですので我が家の庭にはいつも色とりどりの花がきれいに咲いていました。そんな家庭で育った私は当たり前のように自然が好きになり、小学生の頃にはすっかり園芸少年に。見よう見まねで四季折々の花を育てていました。
 ある日、私が丹精込めて咲かせたバラを、母がチョキンと切ってしまいました。突然のことに驚いている私に、母は「学校で先生に渡しなさい」とバラを新聞紙に包んで持たせたんです。先生は空っぽの牛乳瓶にバラを挿し、教壇に飾ってくれました。すると眠そうな目をこすりながら教室に入ってきたクラスの子が、バラを見た瞬間、トロンと見とれたような表情になったんです。そのときに気がつきました。花には人の心を動かす力があるってことに。あの教室での出来事が、のちの私を作った原体験だったと思います。

 

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園芸少年

小学生の頃から園芸雑誌を愛読していたという假屋崎さん。サッカーや野球など、男の子が好きそうなスポーツには一切興味がなく、野球をしようと友達が家に誘いに来ても、居留守を使っていたそうです(笑)。
 
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テレビ番組をきっかけにいけばなに目覚めた

いけばなと出会ったのは大学時代、NHKの『婦人百科』という講座番組を見たのがきっかけです。ブラウン管に映った花に、一瞬で心をつかまれたことを今でもよく覚えています。そのときの衝撃がよっぽど強かったのでしょう。大学卒業後、会社に勤めたものの、いけばなの美しさが頭から離れずに3ヵ月で退職。アルバイトをしながらいけばなの勉強をはじめました。
 ただ私は花だけでなく、美しいものは何でも好き。その頃、銀座や神田の画廊をめぐって現代美術作品を見ることが趣味のひとつでした。するとあるとき画廊でつながった仲間から、「個展を開いてみたら」と声をかけられたんです。やってみたいという気持ちは十分でしたが個展を開くには予算が必要。たしか当時で50万とか100万円とかの大きな金額で、時給380円のアルバイト生活を送っていた私には、とうてい払えるはずがありません。そこで助けてくれたのが、私に花の素晴らしさを教えてくれた母でした。きっと老後のために貯めておいたお金を「個展を開きなさい」って渡してくれたんです。

 

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NHK『婦人百科』

1959年から1993年まで放送された教養実用番組。いけばなのほか、手芸やペン習字、お茶などさまざまなジャンルについて紹介。手元のアップを多く映すなど、初心者でも分かりやすい番組作りで女性の支持を得ました。

いけばなの勉強

假屋崎さんが入門したのは、自由で前衛的な作風が特徴の「草月流」の本部教室。家元である勅使河原宏氏が、「いけばなを仕事として独立する気概を持った人」を育成するべく設けた「男子専科」の初期メンバーでした。

 
 

美を発信するために、日頃から美にたっぷり触れる

母の援助を受けて開いた個展で私が飾ったもの、それは花ではなく”土“。銀座の松村画廊で土を敷き詰めた作品を発表したんです。その作品が現代美術の評論家の人たちの目にとまり、そこから少しずつ発表の場が広がっていきました。
 でも個展の規模がどれだけ大きくなっても、私のスタンスはずっと変わりません。それは「目の前のことに一生懸命」。なかには困難な依頼もありますが、そこで「難しいから」と諦めない。見た人の心を躍らせるためにはどんな作品が最適なのか、限界までアイデアを絞ります。
 この仕事の姿勢を貫くためには、日頃から美しいものにたっぷり触れておかなきゃダメなんです。そうしないとお花が枯れちゃうみたいにアイデアだって枯れちゃうんです。素敵な映画を見たり、美術館に行ったり、意識的に”美を仕入れる“ようにしています。なかでも美を仕入れるなら海外旅行が一番! 仕事で行くことが多いですが、プライベートでも少しお休みがあればすぐ海外に出ちゃいます。海外なら私を知っている人にはそうそう出会わないから、帽子もマスクも無しで散歩しちゃう。もし海外でニコニコしながら歩く私を見かけても、「美を仕入れ中なのね」と見守ってやってください(笑)。

 
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困難な依頼

たとえばデパートのウィンドウディスプレイは、太陽が当たりすぎるため、いけばなを飾るのに適しません。そこで假屋崎さんはサボテンの鉢植えを使った作品で、歩行者の目を楽しませることに成功。まさに発想の勝利です。
 

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1987年、銀座松村画廊にて個展を開催。土の作品は日本を代表する美術雑誌『美術手帖』に取り上げられ、これをきっかけに現代美術作家として名前が知られるようになりました。まさにターニングポイントとなった個展です。

 
 

これからは自由な時間を大切にしたい

気がついたら私の華道歴は35年。気持ちは園芸少年だったあの頃とあまり変わりませんが、さすがに体力の衰えは感じます(笑)。これまで仕事、仕事で突っ走ってきましたけど、最近は少し、生き方を見直そうと考えるときがあります。ほら、エルトン・ジョンさんが家族と過ごす時間を増やしたいと、公演活動からの引退を表明したじゃないですか。あんな感じで人生の優先順位を変えて、自由な時間をもっとたくさん持てるようにしたいんです。
 これからの人生を充実させたいなら、より大切になってくるのが健康。食事に関しては、外食を控えて自炊をメインにして頑張っているのですが、運動が出来てませんね(笑)。愛犬たちとの散歩が日課なので、それでOKってことにしています。でも大好きな春になれば行動範囲はグッと広がるはず。どんどん外に出かけて、春の花々からたっぷり美とエネルギーをいただいちゃいます!

 

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愛犬

假屋崎さんの愛犬ハンス、ルル、ロイ、フクはブログにもたびたび登場。4匹のワンちゃんたちの散歩が假屋崎さんにとって貴重な運動習慣だそう。ちなみに取材時は恥ずかしがって、誰も顔を見せてくれませんでした(泣)。
 
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春の花々

色とりどりの花が咲く春。お気に入りの花を部屋に飾ってみてはいかがでしょう。「花瓶にギュッと詰め込まず、花と花の間に空気がめぐるようにふわっと飾ると、お花が長持ちしますよ」と假屋崎さんからアドバイス。

 
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花バサミ

ビタミンカラーの花バサミは、假屋崎さんがハサミメーカーの「坂源」とコラボレーションして作ったもの。軽さと切れ味が自慢で、假屋崎さんはもちろん、さまざまな場面でも愛用されているそう。「カニの殻も簡単に切れるのでお料理バサミとしても使ってます!」とのこと。

 

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