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季節の症状

2016.11.24

特集:脱水症と脳梗塞―気をつけたい夏の病気―

脱水症状と脳梗塞―気をつけたい夏の病気―

 

脳梗塞は夏に多い

 脳卒中や脳梗塞と聞くと、寒い冬の病気だと思う人が多いのではないでしょうか。ところが国立循環器病センターの調査で、脳梗塞は夏にも多く発症することが明らかになりました。
 脳梗塞は日本人の死因トップ3に数えられる脳卒中(脳血管障害)の1つです。脳卒中には他にも脳出血とくも膜下出血がありますが、脳梗塞が全体の6割以上を占めています。
 夏と冬では多い脳卒中が異なります。冬に多い脳卒中は脳出血とくも膜下出血です。冬は体内の熱を放散しないように血管が収縮するので血圧が上昇し、血管が破れやすくなります。
 それに対して夏は脳梗塞が増加します。夏は温度が上がるため、体内の熱を発散しようと血管が拡張すると血圧が低下します。そして、汗をかくことで水分が不足して血液が濃くなり、脳血管が詰まりやすくなります。つまり、夏の脳梗塞は、体内の脱水症状が引き金になることが非常に多いのです。
脳梗塞の3タイプ

 

脳梗塞の症状

 脳梗塞は血の塊(血栓)が血管を塞ぎ、血液が脳細胞に酸素や栄養を運べなくなるために、脳がダメージを受ける病気です。脳に十分な血液が届かなければ脳細胞は壊死してしまいます。
 脳の病気で、特に高齢者に多いのが脳梗塞です。しかし、単に加齢だけが原因ではなく、高血圧や糖尿病・心臓病、喫煙や飲酒などの生活習慣の乱れが危険因子となる生活習慣病のひとつです。
 脳梗塞の前兆として、体の片側の手足に力が入らない、重いめまい、激しい頭痛、ろれつが回らない、言葉が出てこない、物が二重に見えるなどの症状が現れます。これらは「一過性脳虚血性発作」と呼ばれ、小さな血栓が一時的に血管を詰まらせて起きる症状です。時間にして数分から数十分程度で、一日も経つと症状が治まってしまうので、そのまま放置する人が多く、これが事態を悪化させています。この段階で脳梗塞を疑い、一刻も早く脳神経外科で検査してもらうことが重要です。
 脳梗塞の具体的な症状は、脳細胞のどの部分が壊死したかによって異なります。手足の動きに関する部分なら、手足がしびれたり、麻痺して歩行が困難になります。言語に関する部分なら、ろれつが回らなくなったり言語障害が起きます。顔半分に麻痺が残ったり、突然一時的に片目が見えなくなる「一過性黒内障」と呼ばれる症状に陥る場合もあります。高齢者の脳梗塞が寝たきりにつながった場合は、介護の直接の原因にもなります。
 また、脳梗塞は再発しやすい病気でもあります。その再発率は年間で約2?3%程度ともいわれ、もし脳梗塞を患ったら、発症後一年間程度は十分注意が必要です。
脳梗塞の前触れ

 

予防と対策

 脳梗塞が起こりやすい時期と時間帯には特徴があります。6月から8月の夏場、睡眠中と朝の起床後2時間以内に集中して発症することがわかっています。起床時には血圧が上昇するので、就寝前と起床後にコップ一杯ずつの水を飲むことが夏の脳梗塞予防につながります。
脳卒中予防の10か条

 

冷房病は夏特有の病気

 脳梗塞以外にも気をつけなければならない病気があります。冷房(クーラー)は、暑い夏に欠かせない機器です。しかしあまり冷房の効いた室内にいると、屋外の暑さとの環境変化(気温差が5度以上ある)に体がついていけなくなり、冷房病になる可能性があります。
 冷房病は、体温調節機能に不具合が生じる自律神経失調症の一種です。自律神経には交感神経と副交感神経があります。寒ければ、交感神経が働き血管を収縮させて発汗を抑制し、体温低下を抑えます。暑ければ副交感神経が働いて血管を拡張し、発汗によって体の熱を放散します。ところが、この自律神経のバランスが狂うと、体温調節ができなくなってしまいます。
 冷房病は、男性より女性、体力のある人より無い人、高齢者に多く見られる病気です。

 

冷房病の症状

 主な症状は次のようなものです
●体や手足の冷え・ほてり、肩こり、しびれ、慢性疲労
●めまい、のぼせ、倦怠感、頭痛、下痢、食欲不振
●便秘、不眠、肌荒れ、生理不順、神経痛
●風邪をひきやすい、トイレが近い、イライラ
などです。

 

予防と対策

 人間の体が対応できる気温差は5度以内といわれています。まずは室内と室外の温度差を5度以内にすることが理想的です。それが難しい場合は室温を28度を目安にし、できるだけ24度以下にならないようにしてください。
 外出先では冷気が直接肌にあたらないよう上着を着る、長時間座っていなければならない場所では座る位置をずらしたり、ひざ掛けを使うなど工夫しましょう。時には屈伸や簡単なマッサージなどの軽い運動をするのもよいでしょう。血行を回復するために入浴は少しぬるめのお風呂(37?38度)でゆっくり半身浴をすることがお勧めです。
 また、冷房病は日頃の生活習慣にも影響を受けています。規則正しい生活をすることが重要です。栄養バランスや一日3食はもちろん、体を温めるような食事を心がけることも必要です。また、日頃から適度な運動を習慣にして、ある程度の筋肉をつけておくことも冷房病の予防につながります

 

中高年は特に夏風邪にご用心

 風邪の季節は冬というイメージがあります。しかし、夏にも風邪は流行します。一般的に風邪と言われる病気は、特定の疾病ではなく、200種類以上ある原因ウイルスのどれかによって、似たような症状が現れる「風邪症候群」です。夏の暑さと湿気を好むウイルスが原因の場合に、夏風邪と呼ばれています。
 主な夏風邪ウイルスには、アデノウイルスやエンテロウイルス、コクサッキーウイルスが有名です。これらは空中のどこにでもいて、感染経路も様々です。

 

夏風邪の症状

 夏風邪はお腹にくると言われますが、この多くがエンテロウイルスに感染した場合です。エンテロとは「腸」の意味で、喉だけでなく腸でも繁殖します。発熱や喉の痛みに加えて、下痢や腹痛など、腸の症状が特徴的です。
 一方、アデノウイルスのアデノとは「喉」の意味です。これも呼吸器と腸で繁殖しますが、発熱とのどの痛み、激しい咳が出ることが特徴です。咽頭結膜炎や咽頭炎を起こすケースもあります。これらは代表的な症状なので、自分で判断せず、医師の診断に従ってください。
風邪とインフルエンザの違い

 

予防と対策

 夏風邪を予防するために次のことを心がけると良いでしょう。屋外で付着した風邪ウイルスを洗い落すために、手洗いとうがいを習慣にしましょう。また、クーラーによる身体の冷やし過ぎには注意が必要です。
 夏風邪をひいてしまったら、家でゆっくり休養して免疫力を高め、ウイルスと戦う体力をつけることが大切です。しっかり栄養を摂って、普段より多く睡眠時間をとりましょう。夏風邪は下痢や腹痛などを伴うことが多いので食欲が低下しますが、消化のよい食事を少しずつでも摂りましょう。
 大量に汗をかいて脱水症状を起こさないように、水分補給も忘れないでください。
その他、注意したい夏の病気

 

夏を快適に過ごす生活習慣とは?

 夏は汗をかかなくても、少しずつ体から水分が奪われています。中高年の方は水分が不足しても、喉の渇きに鈍くなったり、我慢してしまうことがあります。一日の水分摂取量は、食事と水分補給の合計で2Lが目安です。賢い水分補給のコツは、こまめに水分を摂ることです。
 また、夏は食欲がないからと食事を抜いたり、サッパリした食べ物に片寄りがちです。栄養バランスを意識して、肉や魚の蛋白質、野菜や果物も食べましょう。暑いからといって一日中冷房の効いた部屋の中にいるのはよくありません。体の冷やし過ぎは冷房病のもとです。
 高齢の方はいくつも病気を持っている場合がありますので、単なる夏の体調不良と早合点せず、気になる症状は早めに医師に相談しましょう。
食事で水分補給しましょう

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