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めぐり・冷え

2016.11.24

特集:狭心症と心筋梗塞 大切な心臓を守りましょう。

急に胸が痛むときがあるんだけど、これはやっぱり心臓が悪いのかな。狭心症?それとも別の病気?ああ心配でますます胸が痛くなるようだ。

 一口に心臓の病気と言ってもさまざままものがあります。とはいえ、ある年齢以上になれば、気になるのはやはり狭心症と心筋梗塞。狭心症を放置すると心筋梗塞へ移行しかねないため、狭心症が心配な人は胸の痛みに注意する必要があります。また痛みは胸だけでなく、歯や腕など一見関係ない部位に出ることもあるので見逃さないことが大切です。

心臓と血液循環のメカニズム

 私たちの体には、体重1kgあたりで約80ccの血液が循環しています。例えば体重60kgの人では、つねに体内に5L誓い血液が流れているのです。この血液を体の隅々に送るため、ポンプの役目をしているのが「心臓」です。成人の心臓は握りこぶし大で、重さは約300gあり、胸の中央のやや左よりに位置しています。
 心臓の左心室から送り出された血液は大動脈を通って全身をめぐり(体循環)、上下の大静脈を経て右心房から右心室へと戻ります。その後、肺静脈から肺に運ばれ、呼吸によって二酸化炭素と酸素を交換し、再び左心房から右心室へと戻ります(肺循環)。それぞれの心房と心室は弁で区切られており、動脈血と静脈血が逆流しないようになっています。

 

「狭心症」と「心筋梗塞」

 冠動脈の動脈硬化が進み、次第に血管が狭くなると血液が十分に送られなくなり、心臓が酸素不足の状態に陥ります。これを虚血性心疾患と呼び、狭心症と心筋梗塞が代表的な病気です。
 冠動脈の内部が狭くなるのが「狭心症」です。これを放置すると、冠動脈が完全に詰まってしまい「心筋梗塞」へと移行する恐れがあります。心筋梗塞を防ぐには、その前段階の狭心症を進行させないよう心がけることが大切です。

「狭心症」と「心筋梗塞」の違いは?

 狭心症は、動脈硬化によって冠動脈の中が狭くなり(図1)、心筋に必要な酸素や栄養が不足するため発症します。ただし、狭心症では完全に冠動脈が詰まっていないので心筋の壊死は起こりません。一過性の発作で、通常15分以内で回復します。
 狭心症には「労作狭心症」と「安静時狭心症」があります。体を動かすと心筋には多くの酸素が必要ですが、血管内部が狭くて血流が悪いと心筋が酸素不足になり発作が起きます。これが「労作性狭心症」です。
 「安静時狭心症」は、睡眠中、とくに明け方の眠りが浅い時間帯などの安静時に起きます。冠動脈がけいれんを起こして細かくなり、血流が悪くなることによります。
 また、最近3週間の症状や発作が安定している場合は「安定狭心症」と言います。反対に、最近3週間以内に発症したり、発作回数が増加していたり、薬の効き方が悪くなっている場合などは「不安定狭心症」と言い、心筋梗塞に移行しやすいので注意が必要です。
 心筋梗塞は、血管の内部に付着した血栓(血のかたまり)やアテローム(粥上硬化)によって冠動脈が完全に詰まってしまい(図2)、血液の流れが停止し、心筋の細胞が酸素と栄養不足になり壊死を起こした状態を言います。心筋が壊死すると心臓の働きが弱まり、全身に血液を送り出すことができなくなるため、死に直結していまいます。
 心筋梗塞では何の前触れも無く、胸が締付けられるような激しい痛みを感じます。「痛い」というより「胸が苦しい」「重い感じがする」などと訴えることが多く、呼吸困難や嘔吐などを伴う場合もあります。安静にしていても胸痛が持続する場合は急性心筋梗塞かもしれません。薬物の効果もありませんので、出来るだけ早く救急車を呼び、医師の診断を受けることが必要です。
心臓の構造と血液の流れ&「心筋」と「冠動脈」
(図1:狭心症の血管内腔&図2:心筋梗塞の血管内腔

狭心症の発作

 狭心症は「狭心痛」を伴う突然の発作です。胸の中心付近が圧迫されるように痛む、胸の広い範囲が痛む、いつもと同じ場所が痛む、発作が15分以内に消える、これらが狭心症の特徴です。その他、動悸、不整脈、呼吸困難、頭痛、嘔吐など併発する場合があります。痛みの現れる場所はほとんどが胸の中心部ですが、他の部位が痛む場合もあります。
痛みが現れる部位

 

生活習慣病と喫煙が最大の危険因子です

狭心症や心筋梗塞の危険因子として、高血圧症、高脂血症、肥満、糖尿病などの生活習慣病や、喫煙、過度の飲酒、運動不足、ストレスなどがあげられます。また、これらの危険因子が重なるほど、発症の危険性が高まります。

≪狭心症や心筋梗塞の3大危険因子≫

①高血圧
 血管に高い圧力がかかり続けるため、血管壁が厚くなり、内壁に血液成分が付着し、コレステロールが加わるなどして動脈硬化が起こりやすくなります。
②高脂血症
 血液中にコレステロールなどの脂質が増えると、血管壁に余分な脂肪質が溜まりやすくなって、粥上動脈硬化=アテローム動脈硬化を引き起こします。
③喫煙
 タバコに含まれる一酸化炭素は血管壁を傷つけて動脈の粥上硬化を促進します。また、ニコチンは血管を収縮させたり、血管壁を傷つけ動脈硬化が起こりやすくなります。
働き盛りは虚血性心疾患の危険がいっぱい!

生活習慣の改善で危険因子を減らしましょう

 狭心症の発作が出た人でも、日常生活を正しくコントロールすることによって症状を抑えることができます。
 まずは高血圧・高脂血症・肥満を防ぐ食生活。脂肪や塩分を控え、油脂は動物性脂肪より植物性または魚油を中心に摂りましょう。また排泄時の強いいきみは血管におおきな負担をかけるので、便通を整えるためにも食物繊維を十分に摂る必要があります。
 タバコはもちろん厳禁。アルコールやコーヒーもなるべく控えましょう。ウォーキングやストレッチなどの軽い運動を定期的に行うことは、血圧の安定や肥満解消のためにも有効ですが、何事にも自己判断は危険。医師を相談の上で始めたほうが無難です。
 また、暖かい部屋から急に寒い戸外に出たり、冷えた体でいきなり熱い風呂に入ることは禁物です。家の中では、全体の温度をできるだけ一定にするよう暖冷房を工夫しましょう。さらに身心のストレスは動脈硬化を進行させ、発作のきっかけになりかねません。職場や家庭の環境を見直し、できるだけストレスを軽減できるよう、本人も周囲も努力しましょう。
狭心症・心筋梗塞予防のための生活アドバイス

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