寒いと猫背になってしまうのはナゼ？

 
「うぅ、さぶぃっ！」北風が身にしみるこの季節、無意識のうちに肩をすくめて小さくなっていませんか？
人は冷気によって寒さを感じると、熱を奪われまいと腕を組んだり、体の表面積がなるべく小さくなるよう縮こませるようになっています。皆さんも心当たりがあるのではないでしょうか。このときの体は硬直状態になっており、身体中の筋肉に力が入って固くなっているのです。寒さから身を守るために、無意識のうちにこのポーズをとってしまう冬は、“猫背”の姿勢が定着しやすいシーズンでもあるのです。
 

体の不調は猫背から！？

姿勢の悪さは体に多くの悪影響を及ぼします。
たとえば、下記のようなこと、心当たりはありませんか？
 
猫背は風邪をひきやすい
特に冬の猫背は筋肉が硬直することもあり、全身の血のめぐりが一層悪くなります。血流の悪化は肩こりや腰痛などさまざまな不調を引き起こしますが、体温の低下もそのひとつです。体温が１度下がるだけで、免疫はおよそ30％も低下すると言われており、風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりやすくなります。姿勢が悪くて、風邪をよくひいている人は、皆さんの周りにもいませんか？
 
猫背は太りやすい
人間が熱をつくり出す時に必要なのが筋肉です。しかし猫背は腹筋や背筋をほとんど使わないため、筋肉が衰えてしまいます。筋肉量が減ると熱が産生されなくなり、基礎代謝そのものが低下。エネルギーが消費されにくくなってしまうため、太りやすく、痩せにくい体質になってしまいます。
 
猫背は便秘になりやすい
体を丸めた姿勢は、内臓を圧迫し本来の機能よりも働きを半減させてしまいます。胃腸は食べたものの消化がされにくく、負担が大きくなるため逆流性食道炎などの消化器障害を起こすこともあります。また、寒さによって交感神経が活発になると、自律神経のバランスが乱れがちになり、便秘や下痢などを起こしやすくなったり、食欲不振、生理不順、イライラなどの精神的な症状が現れることもあります。
 
猫背は不安になりやすい
猫背の姿勢は肺も圧迫します。肺は胸郭という伸縮する骨格に守られて呼吸をしていますが、猫背が続くと胸郭の伸縮性が悪くなり、深く息を吸い込めず、慢性的に呼吸が浅くなってしまいます。呼吸が浅くなると血流に影響し、血流はコリや冷えなどを連動的に引き起こします。また、浅い呼吸はリズムが早くなるため、不安や緊張を引き起こし、精神的にも悪影響を及ぼしやすくなります。
 

 
 

寒い日に猫背にならないための対策は？

寒い日でも、筋肉が硬くならずリラックスした状態をつくることがポイント。
まずは体を効果的にあたためる寒さ対策を実践しましょう。
 
カイロを貼る
一番シンプルで実践しやすいのが使い捨てカイロ。気と血の通り道となるツボに貼ることで保温効果もアップします。
 

腎兪と命門

命門はおへその真後ろ、腎兪はその両隣に位置します。
１つのカイロでカバーできる範囲です。全身があたたまりやすいのが特徴です。

 

関元と気海

関元はヘソから指４本分真下、気海は関元とおへその中間にあります。
ここは元気の源とも言われる場所で、全身はもちろん、手足の末端冷えが気になる方にもオススメです。

※使い捨てカイロをご使用になる際は、肌に直接貼らないようにしましょう。
 
 
 
マフラーは必須

首には太い動脈が通っており、自律神経も集中しています。首を保温することは血流を良くすることになり、全身が効果的にあたたまります。反対に首が冷えると全身が冷えたり、自律神経のバランスも乱れやすくなります。冷えや自律神経の乱れは万病の元とも言われますので、外ではマフラー、室内ではストールやネックウォーマーなどを上手に使いこなして、首をあったかケアしましょう。

 
 
 
あったか朝食で体温アップ
寝起きは、1日の中で一番体温が低い時間帯です。体の各部位が働き始め、体温もこれから上昇しようとしているタイミングであたたかいものを体内に取り入れれば、体温上昇の効率がぐんとアップします。体温が上昇し、あたたかい血液が全身をかけめぐれば、体調もおのずと整い、免疫力や集中力もアップ。あったか朝食は実はいいコト尽くめです。