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健美レシピ
栄養学
2018.06.12
健美レシピ NO.5 抗酸化成分の摂れる食材「にら」
健康な体をつくるためのヒミツは食生活にあり!
体のお悩み別に美味しくてキレイになれる簡単なレシピをご紹介します。
現代人の健康を守る良質な抗酸化食材
私たちのカラダに酸素は必要不可欠ですが、実は、酸素はとても不安定。ちょっとした刺激で酸化力の強い「活性酸素」になってしまいます。もともと、活性酸素は有害物質から人体を守るためのものですが、過剰な活性酸素は私たちの細胞も酸化し、サビつかせてしまいます。現代人の生活には、ストレス、紫外線、喫煙など、活性酸素を発生させる要因がたくさんあります。これらは、老化を早め、病気を引き起こすリスクを高める原因にもなります。若々しさや健康を維持するためには、活性酸素を発生させない、あるいは除去する抗酸化成分を積極的に摂ることが大切です。抗酸化成分を含む食材にはさまざまなものがありますが、今回のレシピの主役は、独特な匂いが特徴的な「にら」。実は、あの匂いの正体こそが、「アリシン」という抗酸化成分です。ニンニクやタマネギなどにも含まれる成分で、抗酸化のほか、強い殺菌力で感染症を予防したり、疲労回復作用のあるビタミンB1と結びついて、スタミナをアップさせる効果も。また、にらにはβカロテン(ビタミンA前駆体)、ビタミンC、ビタミンEといった抗酸化ビタミンをはじめ、骨粗鬆症を防ぐカルシウムやマグネシウム、高血圧を防ぐカリウムも豊富。まさに、現代人の健康を支える万能食材と言っても、過言ではありません。そこで今回のレシピは、にらに、ビタミンB1が豊富な「豚肉」、βカロテンが多い「にんじん」、ショウガオールという抗酸化物質が豊富な「しょうが」を組み合わせました。ぜひ、お試しくださいね。
カラダのサビを予防する
「ビタミンエース(ACE)」
カロテン(ビタミンA前駆体)
βカロテンは、体内に摂取されるとビタミンAに変わる「プロビタミン」。にらのほか、にんじん、モロヘイヤ、しそなどの緑黄色野菜や、わかめやいわのりなどの海藻に多く含まれます。ビタミンAは、皮膚や粘膜を健やかに保つほか、ガンを抑制する作用も。
ビタミンC
ビタミンCは、抗酸化・殺菌作用のほか、シミやシワを防ぎコラーゲンの生成にも関与する「美容ビタミン」。赤ピーマン、芽きゃべつ、だいこん、じゃがいも、アセロラ、柑橘類、キウイなどに多く含まれています。
ビタミンE
ビタミンEは、体内の脂質が酸化するのを防ぎ血液の流れを促すことから、動脈硬化をはじめとする生活習慣病や、冷え、肩こりの改善が期待できます。アーモンドや落花生などのナッツ類のほか、オリーブオイル、アボカド、玄米、卵、うなぎなどにも多く含まれています。
もっちりした皮にボリュームたっぷりの餡が美味しい!
具だくさんにらのおやき
材料(8個分)
小麦粉200g
水120cc
塩少々
にら1/4束
にんじん3cm厚
豚ひき肉100g
おろししょうが小さじ1/2
[A]
ごま油小さじ1/2
片栗粉大1
しょうゆ大1
鶏がらスープの素大1
塩少々
こしょう少々
サラダ油適量
しょうゆ適量
からし適量
作り方(冷蔵庫で休ませる時間を除いて、調理時間30分)
1.ボウルに、小麦粉、水、塩を入れてこねる。生地がまとまったら、ラップで包んで、冷蔵庫で30分程度休ませる。
2.にらは1cmほどのざく切り、にんじんは粗みじん切りにする。
3.ボウルに、2と豚ひき肉、おろししょうが、[A]を入れ混ぜ合わせる。
4.まな板に小麦粉(分量外)をふって、1を8等分にして、麺棒でうすくのばし、3を包んで丸くする。
5.フライパンにサラダ油を入れて熱し、4を入れて片面に焼き色がつくまで焼き、ひっくり返して水1/4カップ(分量外)加えて蓋をして蒸し焼きにする。
6.からしじょうゆでいただく。

余ったにらの保存の仕方

【冷蔵保存】
余ったにらをカットし、容器に入れ、にらが浸るまで水を入れ冷蔵保存すると、みずみずしさが保たれます。この方法で約4日〜1週間保存可能です。
【冷凍保存】
余ったにらをカットし、固まるのを防ぐため、しっかりと水気を拭き取ります。そのまま保存袋に入れ冷凍します。この方法で約10日間ほど保存可能です。
この記事を監修された先生

国立健康・栄養研究所の栄養教育プログラムで技術補助員として従事。2008年にはシドニーオリンピック女子マラソン金メダリストの高橋尚子率いるチームQに加入し、栄養管理を担当。現在はフリーランスの管理栄養士として活動。