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季節の症状
美女力UP
2016.07.12
スクワランオイルで夏の髪と頭皮をレスキュー
紫外線が髪と頭皮に与えるダメージ
夏は、肌だけではなく髪にとっても受難の季節です。健康な髪は、表面が18-MEA(メチルエイコサン酸)という脂質で覆われ、キューティクルを保護すると同時に美しいツヤとなめらかさを与えています。18-MEAは、髪全体の1%にも満たない成分ですが、あるとないとでは手触りがまったく違うという、髪にとってはとても大切なものです。太陽から降り注ぐ紫外線は、まずこの18-MEAを破壊し、キューティクルを劣化させてパサパサにしてしまいます。さらに、メラニンを破壊して赤茶けた色へと変えるばかりか、髪の分子結合をも変化させてハリを失わせます。こうなったら、もう髪は元に戻りません。
また、紫外線は頭皮や毛根にもダメージを与えます。頭皮が受ける紫外線量は、顔の肌の2倍とも3倍ともいわれます。帽子や日傘による防御は効果的ですが、それでも防ぎきれるものではありません。大量の汗・皮脂によるムレなども加わって、頭皮環境は悪化。抜け毛や白髪などの深刻なお悩みを引き起こす可能性も。ついうっかり忘れがちですが、肌と同様、髪や地肌も夏場は十分なケアが必要です。
傷んだ髪を穏やかにケアするスクワラン
ダメージを受けた髪と頭皮が求めているのは、たっぷりの栄養とうるおい、そして、うるおいを閉じ込める油分です。ダメージケアのトリートメント剤には、オイル、クリーム、ローション、ミストなどの種類がありますが、髪が日焼けしてパサつくような場合には、キューティクルを保護し、パサつきを抑えてスタイリングしやすくなるオイルトリートメントが良いでしょう。
さまざまなオイルがある中で、「酸化しにくく、髪や頭皮になじみやすい」という観点からおすすめなのが、スクワランオイルです。スクワランオイルは、海底300~500mに棲む深海鮫の肝臓に多く含まれる不飽和脂肪酸「スクワレン」に水素を加えて安定化させた、無添加・化学品不使用の保湿・保護成分。昔から、鮫の肝油は健康食品として親しまれてきたように、スクワランオイルには、抗酸化・殺菌・免疫強化などの効果が認められているほか、古くなった角質を落として代謝を促進する作用も。また、粒子が小さいので組織への浸透性にも優れています。
でも、ダメージヘアのケアにスクワランオイルをおすすめする理由は、それだけではありません。実は、スクワランは、ヒトの肌にも含まれている成分。なので、髪や頭皮組織への親和性が良く、アレルギーのリスクも少ないのです。ダメージを受けて弱った頭皮にも安心して使えるのは、うれしいですね。無色透明でオイルなのにベタつかないため、シャンプー後の濡れた髪にはもちろん、乾いた後にも使えるというのもメリットの一つです。
オイル選びのポイントは純度の高さ
スクワランオイルを使うときのポイントは、何よりも純度の高いものを選ぶこと。実は、スクワランには深海鮫などに由来する動物性と、オリーブやベニバナなどに由来する植物性の2種類があります(厳密には、化学合成されたスクワランも存在しますが、天然より価格が高く、市場にはあまり出回っていません)。動物性と植物性で大きな違いはないと考えて構いませんが、動物性のほうが純度は高いようです。
具体的なケアの方法として、インバス(お風呂)でのスクワランヘアパックと、アウトバスでのスクワラントリートメントの手順をご紹介しましょう。ダメージの程度にもよりますが、スクワランヘアパックは1週間から10日に1回、スクワラントリートメントは3日に1回くらいの割合がおすすめです。
■スクワランヘアパックの手順
①髪と頭皮の汚れを落とすために軽くシャンプーをする
②スクワランオイル数滴を手に取り、髪全体に揉みこむ
③さらに数滴のスクワランオイルを手に取り、頭皮にも軽くマッサージをするように塗る
④蒸しタオル(熱めのお湯に浸して絞ったタオルでも可)を頭に巻き、10分ほど放置する
⑤タオルを外し、いつものようにシャンプー&リンス(コンディショナー)をする
⑥ドライヤーで髪を乾かす
■スクワラントリートメントの手順
①いつものようにシャンプー&リンス(コンディショナー)をする
②タオルで水分を取る(ドライヤーは使わない)
③数滴のスクワランオイルを手に取り、髪と頭皮になじませる
(お湯で流さないので、少ないかな…と思うくらいでOK)
④頭皮を指の腹でマッサージする
⑤ドライヤーで髪を乾かす