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2016.11.24

特集:高血圧 そのまま放置して大丈夫?

【そのまま放置して大丈夫?】(Q:)長いこと高血圧で悩んでいます。放っておいてはいけないと言われたのですが・・・。(A:)高血圧は心臓・血管病(心筋梗塞・脳梗塞など)の最大の原因です。しかし、高血圧は生活習慣病を見直すことで、自分で管理できる病気なのです。

 

血圧とは?

 心臓はポンプの役割をしていて、新鮮な血液を体のすみずみまで送っています。血圧とは、血液が血管(主に動脈)の壁を押す圧力のことです。血圧の大きさは心臓から送り出される血液の量(心拍出量)と血管の硬さ(血管抵抗)によって決まります。心拍出量が大きければ血圧が上がり、血管抵抗が小さければ血圧は下がるという関係にあります。
 血圧を測定するとき、上と下の数値があります。上とは収縮期血圧(最大血圧)、下は拡張期血圧(最小血圧)のことです。血液は心臓が収縮したときに送り出され、広がったときに戻ってきますが、縮んだときの血圧が収縮期血圧(最大血圧)、広がったときの血圧が拡張期血圧(最小血圧)です。また、最大血圧と最小血圧の差を脈圧といいます。

 

上が140、下が90は要注意

 高血圧の目安は、上が140 以上、下が90 以上の状態とされており、上と下の血圧のいずれかが高ければ、高血圧と診断されます。正常な血圧は、上が130 未満、下が85 未満です。また、病気の危険因子の有無で軽症、中等症、重症の3段階に分類されます。
 高血圧には「本態性高血圧」と「二次性高血圧」の2種類があります。はっきりした原因となる病気がない場合は本態性高血圧とされ、遺伝的な体質や生活習慣(食事に含まれる塩分やアルコールの摂り過ぎ・肥満・喫煙・運動不足・ストレス・睡眠不足など)によって発症します。
 反対に、原因がはっきりしているものが二次性高血圧です。腎臓病や糖尿病、膠原病など、なんらかの病気や薬剤の影響で起こります。

成人の血圧値の分類
分類 収縮期血圧 拡張期血圧
至適血圧 <120 かつ <80
正常血圧 <130 かつ <85
正常高値血圧 130~139 または 85~90
軽症高血圧 140~159 または 90~99
中等症高血圧 160~179 または 100~109
重症高血圧 ≧180 または ≧110
収縮期高血圧 ≧140 かつ <90

高血圧患者のリスクの層別化
軽症高血圧
(140~159/
90~99mmHg)
中等症高血圧
(160~179/
100~109mmHg)
中等症高血圧
(≧180/
≧110mmHg)
危険因子なし 低リスク 中等リスク 高リスク
糖尿病以外の1~2個の危険因子あり 中等リスク 中等リスク 高リスク
糖尿病、臓器障害、心血管病、3個以上の危険因子、のいずれかがある 高リスク 高リスク 高リスク

【血圧の正しい測り方】1.いすに背筋を伸ばして座る 2.カフを心臓と同じ高さにする 2.腕に力を入れない ◎血圧が高い状態が続くと⇒傷つき、もろくなっている血管に、圧力がかかると、破れたりする引き金になります。⇒血管の壁が厚く硬くなり、心臓はより強い圧力で血液を送り出します。

 

高血圧は「サイレントキラー」

 高血圧は別名サイレントキラー(=静かな殺人者)と呼ばれています。とくにはっきりとした症状がないまま、血管の破損・梗塞・硬化が進み、脳卒中や腎臓病といった恐ろしい合併症を引き起こすからです。
 頭痛・肩こり・めまい・動悸・息切れなどの自覚症状はありますが、他の原因によるものと区別がつきにくく、一概に高血圧の特徴とは言い切れません。

 

高血圧で一番恐いのが合併症です。

 高血圧には自覚症状がないため放置してしまうことが多く、その結果、心臓や血管への負担が大きくなって、動脈硬化が進んでしまいます。動脈硬化によって様々な合併症が引き起こされます。主な合併症は、脳梗塞、心筋梗塞、腎不全など脳・心臓・腎臓に関わる重大な病気があります。
  ●脳梗塞とは?
   脳の血管が動脈硬化によって細くなり、血流が遮断されてしてしまいます。
  ●心筋梗塞とは?
   心臓の冠動脈が動脈硬化によって狭くなり、血液が送られなくなってしまいます。
  ●腎不全とは?
   体内の老廃物や水分を排出するのが腎臓ですが、動脈硬化で腎動脈が細くなると、十分な水分の排泄ができなくなってしまいます。

メタボと血圧

 「血圧が少しくらい高くても大丈夫」などと自己判断してはいけません。少し血圧が高いだけでも、メタボリックシンドロームの可能性があります。
 メタボリックシンドロームや肥満の人は、血液中の中性脂肪が多くなっていたり、コレステロール値が高かったりして、血液がドロドロの状態になっています。これを送り出すために心臓は強い圧力をかけるので、血圧が高くなってしまいます。

血圧を下げる8つの生活習慣

 高血圧症は生活習慣病です。日常生活を見直すことで高血圧の予防を心がけましょう。
①野菜中心の食事
②塩分控えめの食事
 (「血圧のための食生活」参照)
③適度な運動
 (「血圧のための運動」参照)
④アルコールを控えましょう
 飲酒量の多い人は慢性的に血圧が上がっている可能性があります。1日にビールなら大瓶1本、ウイスキーなら水割り(シングル)2杯、日本酒なら1合までが目安です。
⑤タバコはやめましょう
 タバコは脳卒中への影響が強いといわれています。血圧を下げる薬の効果も弱めますので禁煙しましょう。
⑥体重を管理しましょう
 肥満はそれだけ多くの血液を心臓から送り出すので、その分血圧が上昇します。また、適正体重の人よりも合併症が起こりやすいので、減量する必要があります。
⑦温度の急変に注意しましょう
 急に寒い場所に行くと、血管が収縮して血圧が上昇します。暖かい部屋から不用意に外に出ないこと。また、家の中の温度差にも注意しましょう。
⑧適切な睡眠時間をとりましょう
 睡眠時間が短いと高血圧の発症率が高まります。睡眠時間が7~8時間の人の高血圧発症率を1とすると、睡眠5時間以下の人は約2倍の発症率です。また、ストレスや過労でも血圧は上昇します。しっかり睡眠をとり、休養しましょう。

◎血圧のための『運動』
散歩やウォーキングなど、軽い運動でも血圧を下げる効果があります。
1.有酸素運動
ウォーキングなど、酸素を身体に取り込む有酸素運動がお勧めです。少しきつめで汗ばむくらいのペースがよいでしょう。
2.負荷と休憩
「運動で負荷をかける、休む、負荷をかける、休む」このサイクルを繰り返すことで、血圧を大きく変化させずに、心臓や血管の反応をよくすることができます。
(運動量の目安)
1日20分以上行いましょう。ウォーキングなら20分間で2000歩が目安です。これは数回に分けても有効です。1日の合計歩数8000歩を目指すなど、目標を作っても良いでしょう。また、運動は昼間に行い、毎日続けることが大切です。※医師に相談してから始めましょう。
やり過ぎは避け、体調の悪いときはやめましょう。

◎血圧のための『食生活』
<野菜中心の食事に>
野菜中心の食事で、脂肪とコレステロールの過剰摂取を防ぎましょう。
※他の病気で食事制限が必要な方は医師に相談してください。
<食事は塩分を控えめに>
日本人の平均的な1日の塩分摂取量は10g~12gといわれます。味付けなどの調理法を工夫して、約半分程度の6g未満に控えましょう。そばやラーメンのスープは全部飲まないようにして、味噌汁も具だくさんのものをお勧めします。
<ご家庭で>
お料理のひと工夫で、塩や醤油の調味料を減らしましょう。
1.「素材の味」を生かす。
2.昆布や鰹節など、「ダシ」の旨みを利用する。
3.レモンや柚子、シソなどの「香味野菜」をうまく使う。
4.「とろみ」をつけて調味料を抑える
<外食で>
食べ方に気を使って塩分摂取量を減らしましょう。
1.ラーメンやそば等の「つゆ」は全部飲まない
2.「お寿司」はネタだけに醤油をつける。
3.塩分が多い「みそ汁」はなるべく控える。
4.行きつけのお店では「薄味で」オーダーする。

高齢者の血圧の特徴

 高齢者は、最低血圧の割に最高血圧が高いという特徴があります。その理由としては、動脈硬化が進んでいることがあげられます。動脈硬化によって血管内部が狭くなっていると血液が流れにくいため、心臓が強い圧力で血液を流そうとして最高血圧が上昇してしまうからです。 また、高齢者の高血圧の特徴に血圧の変動のしやすさがあります。これは心機能や筋力の低下、血行不良などによるものです。例えば、急に立ち上がると血圧が下がる起立性低血圧。これは食後の消化器系に血液が使われることで、食後30分~90分くらいに起こりやすい低血圧です。また、入浴後も血圧が下がりやすくなります。
 若い頃と比べると、歳を重ねてからの高血圧は治りにくいといわれます。その理由には、長年の生活習慣を変えることが難しいこと、他の病気で複数のお薬を服用していることなどがあげられます。

◎血圧と不整脈は違う病気です。
<不整脈とは?>
 脈拍が乱れている状態を不整脈といいます。動脈硬化が引き起こす心筋梗塞などは心臓の血管の病気ですが、不整脈は“電気系統の故障”ですから基本的には別の病気です。
<不整脈のタイプ>
 大きく3つのタイプがあります。
1.脈の遅くなる徐脈(1分間の脈拍数が50回未満)
2.脈の速くなる頻脈(1分間の脈拍数が100回以上)
3.脈が飛ぶ期外収縮(脈拍のリズムが不規則になる)
<主な原因は?>
 心臓に流れる電気の異常や、刺激が伝導路をうまく伝わらないために発生します。最も多い原因は加齢や体質などで、心臓病とは関係しないものです。加齢で少しずつ不整脈が増えていき、ストレス、睡眠不足、疲労などでも不整脈が起こりやすくなります。

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