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季節の症状

2016.11.24

特集:増え続ける熱中症 軽く考えず、しっかり対策を。

「最近ひじが痛くて。特に何かした覚えはないんだけどな。」「思い当たることがなくても、加齢で痛みが出ることがあるのよ。お医者さんでみてもらいましょう。」

近年、夏が近づくとニュースなどで耳にする機会が増えた「熱中症」。ここ十年あまり増え続けており、時には死に至るケースもある怖い病気です。原因をよく知って確実に予防していくことがとても大切です。

 

室内にいてもなりうる熱中症。場合によっては命にかかわることも

 高温の環境や炎天下で作業や運動を続けていると、大量の発汗による水分・塩分の不足から脱水症状を起こしたり、体温調節機能に障害が起きる場合があります。これがいわゆる「熱中症」です。
 気温が高いと、私たちの体は自然と汗をかいて、熱を体外に追い出し、体温を正常に保とうとします。
 これが体温調節の一般的な仕組みですが、こうした汗をかいている状態が長く続くと、しだいに体から水分・塩分が失われて、手足のけいれんなどを引き起こして熱中症になってしまうのです。
 また高温多湿と言われる日本の夏のように、暑い上に湿度が高いという条件が重なると、汗をかいてもほとんど蒸発しなくなるため、汗が蒸発するときに熱を奪う働き(気化熱)もなくなり、体温調節ができにくくなります。
 さらに、体内の水分が不足していると、汗をかきにくくなり、いっそう体温調節ができなくなって体の中に熱がこもり、体温が異常に上昇することもあるのです。

 

どのような人がなりやすいか

* 脱水症状のある人
* 高齢者
* 肥満の人
* 病気の人(高血圧、心疾患、糖尿病など)
* 体調の悪い人(風邪、下痢、二日酔いなど)
* 過度の着衣
* 普段から運動をしていない人
* 暑さに慣れていない人

熱中症 ―4つの分類と症状―
熱失神 めまいがしたり、失神したりする。
熱けいれん 暑い中での運動時などに起こりやすい。痛みを伴った筋肉のけいれんがあり、脚や腹部の筋肉に発生しやすい
熱疲労 汗びっしょりになり、皮膚は青白く、体温は正常かやや高め。めまい、頭痛、吐き気、倦怠感を伴うことも多い。
熱射病 汗をかかず、皮膚は赤く熱っぽくなり、体温は39℃を超えることが多い。めまい、吐き気、頭痛のほか、意識障害、錯乱、昏睡、全身けいれんなどを伴うこともある。

ここ10年、増加傾向にある熱中症。都市部に住む人はとくに注意を

 熱中症は、若い人が炎天下で運動中や作業中に起こすと思いがちですが、車内で乳幼児が亡くなったり、室内で静かに過ごしていた高齢者が命をおとすことも少なくありません。熱中症による死亡者は、この10年間増える傾向にあり、これは最高気温30度を超える真夏日や熱帯夜が連続する高温化が関連していると考えられます。都市部ではビルの窓やアスファルトの照り返しなどの放射熱もあり、早朝から日没まで30度以上の時間が続き、熱中症の危険が高くなります。
 熱中症が起こる条件は、気温や湿度だけでなく、風や日差しなども関係します。気温が急に上がった日や湿度の高い日、風がなくてムシムシするような日、さらに風通しのよくない場所などでも起こりやすいので、注意が必要です。
 また、熱中症は真夏に起こる印象がありますが、実際は六月頃から増え始めます。この時期は体が暑さに慣れておらず、体温調節機能が十分に働かないためです。梅雨の谷間や梅雨明け直後の高温の日は、とくに注意しましょう。冬に厚着をして暖房のよく効いた室内にいたり、ホットカーペットや電気毛布を使っていて脱水症状になることもあります。熱中症は夏だけの病気ではないのです。
 高齢者は、体内の水分量が少ないため熱中症にはとくに注意が必要です。また喉の渇きを感じにくくなっているうえ、喉が渇いてもトイレなどがわずらわしいため水分補給を控える傾向があります。意識的に水分補給を心がけるようにしましょう。
 肥満の人の場合も、体重に比して水分量が少ないため熱中症にかかりやすくなります。また乳幼児は高齢者と同じように体内の水分量が少ないため、小さなお子さんなどがいる場合、気を配ってあげたいものです。

 

喉が渇いていなくとも水分補給。熱中症による体調不良を見逃さないで

 熱中症を予防するには、こまめに水分を補給することが大切です。「のどが渇いた」と感じたときには、すでに水分不足になっていることが多いので、こまめに水分を摂るよう心がけましょう。起床時、朝食後、昼食後、夕食後、入浴前後、就寝前など、無理せずに少しでも口に含むことで水分の摂取量がずっと増えます。
 冷房を嫌う人も少なくありませんが、日差しが当たらなくても無風で高温、多湿の室内は熱中症を起こす危険性があります。また、夜間の就寝中に発症することもあるので、お休み前に十分な水分を補給し、枕元に水を置くなどしましょう。窓を開けて風通しをよくしたり、冷房や扇風機などを上手に利用して室温に注意しましょう。
 高齢者は暑さを感じにくくなっているため、めまいや吐き気などの症状が出ても単なる体調不良や年のせいと考え、見過ごしてしまいがちです。しかし熱中症は症状が急速に重くなる場合があるので、無理をせず、危険な状態に陥らないよう、体に異常がないか早めにチェックすることが大切です。
 熱中症かもしれないと思ったら、涼しい場所に移動し、衣服をゆるめ、冷たいタオルなどで首、わきの下、脚のつけ根などを冷やし、水分と塩分を補給するようにします。吐き気があって自分で飲めない場合や応急手当で回復しない場合は、一刻も早く医療機関で診てもらうことが必要です。
 暑さの中で無理な外出や運動はせず、出かけなくてはならないような場合は、水分補給のために水筒やスポーツドリンクなどを持ち歩くようにするとよいでしょう。
 睡眠不足や疲労を避けて体調を整え、通気性のよい服装で外出時には帽子をかぶるなど、日常生活でこうした点に注意していくことも大切です。
 熱中症は暑さや湿度などに注意し、無理をせず、十分な対策をとることで確実に予防できる病気です。自分の体調にあわせて対策をたて、暑さの中でも健康に生活していきましょう。
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