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2020.03.17

【特集】血管力を上げる「一酸化窒素(NO)」と「毛細血管」


 
 

老化・病気を防ぐ第一歩は血管を健康に保つこと

血流は健康の要と言っても過言ではありません。血液を「宅配車」にたとえると、血管は「道路」のような存在。車の状態が悪くても、道路の状態が悪くても、肝心の荷物(血液に含まれる栄養や酸素)を目的地にうまく届けることができません。血流を考える上では、とかく血液の状態に注目してしまいがちですが、今回は血管力について考えていきます。
 血管を劣化させるのは、主に高血圧、高血糖、高コレステロールなど。血管を道路にたとえましたが、高血圧の場合であれば強い負荷がかかることで傷がついたり、高血糖であれば道がぬかるんだような状態。道が悪いと渋滞が起こるように、血管が劣化すると、血流も滞りがちになります。こうした血管の状態を放置しておくと次に待っているのは「動脈硬化」、そして、命に関わるような重篤な病気にかかりやすくなります。
 
 

血管がボロボロになる3つの要因はコレだ!

常に血液が流れ続けているからこそ、血管は弱くなっていきます。生活習慣にも関係する以下の3つの要因が、血管が傷んでいくスピードを早めます。
 
①高血圧
血液を強く押し出すため、血管にも強い圧力がかかり続けます。血管壁が傷つき、傷を治すために血栓ができやすくなります。
 
②高血糖
糖質が多いベタベタした血液が、血管のしなやかさを奪い、硬化させます。血流が悪くなったり、血圧上昇の悪循環を招きます。
 
③高コレステロール
悪玉コレステロールが増加すると、血管壁の細胞の隙間を抜けてプラークと呼ばれるコブ状の組織を形成し、血管を厚く硬くします。

動脈硬化

動脈硬化
血管が厚く硬くなり、弾力性を失った状態が動脈硬化。血流悪化、血管壁がもろくなり、血液が詰まる原因にもなります。

 
【脳卒中】
血栓がはがれて脳まで到達したり、脳血管自体に血栓ができて血管が詰まったり、血管が破れて出血する病気です。「脳梗塞」「脳出血」「くも膜下出血」に分類されます。
 
【心臓病】
心臓の血管が狭くなることで起こります。血流が悪くなって動悸や痛みの発作が起こる「狭心症」、血栓などで血流がストップする「心筋梗塞」があります。
 
【大動脈瘤】
大動脈の一部がコブのように膨らんだ状態。普段は無症状ですが、破裂すると激烈な胸痛、腰痛、意識障害などを伴い、死に至る危険もあります。

 
 

血管を若く健康に保つ一酸化窒素の存在

血流をスムーズにするためには血管を健康に保つことが大切ですが、その一助になるものとして注目されているのが一酸化窒素(NO)です。一酸化窒素とは、自動車の排気ガスに含まれる気体であるため、悪いイメージがあるかもしれませんが、人体で発生する一酸化窒素には血管力を高めるいくつかの働きがあります。ひとつは血管を広げ、血圧を安定させる作用。そしてもうひとつは、傷ついた血管壁を修復する作用です。しかし、体内での一酸化窒素の分泌量は加齢や乱れた生活習慣によって少なくなることがわかっており、いかに分泌量を高めるか、あるいはキープするかがカギとなります。体内での一酸化窒素の分泌量が増えるのは、血流が加速するタイミングと言われており、実は上記に紹介したような日常生活の中で簡単に増やすことができます。ぜひ実践してみてはいかがでしょうか。
 

一酸化窒素(NO)でしなやかな血管を作る

一酸化窒素とは、窒素酸化物の一種で、血管内皮細胞から産生される一酸化窒素には、血管の健康と深いつながりがあることがわかっています。

 

しなやかな血管を作る一酸化窒素の働きとは?

血圧を安定
血管の中膜にある平滑筋の緊張を解き、拡張させる作用があります。血流の流れがスムーズになり、血圧も安定しやすくなります。
 
血管を修復
血管が傷つくと血小板が凝集し、血栓ができますが、 一酸化窒素は傷ついた血管を修復し、血小板の凝集を抑制する働きがあります。
 
動脈硬化予防
血管拡張作用、血小板凝集抑制作用などにより、スムーズな血流が促進され、結果的に動脈硬化予防にもつながります。
 
 

では一酸化窒素の分泌を増やすにはどうしたらいいの?

【体をあたためる食材を食べる】
冷え性対策でも用いられる「しょうが」「唐辛子」など、血液循環を良くし、体をあたためる食材は一酸化窒素の分泌アップにも効果的と言われています。
 
【ふくらはぎ体操】
第2の心臓とも呼ばれ、血液の循環を促進するポンプの役割も果たすふくらはぎ。この筋肉を使った運動を習慣にすることで、一酸化窒素の量が増えると言われています。

 
 
 

大丈夫?あなたの毛細血管、干上がってゴースト化していませんか?

毛細血管は年齢とともに消えてなくなっていく?

 血管力を高めるもうひとつのキーワードが「毛細血管」です。血流促進のためには太い動脈に注目してしまいがちですが、毛細血管のことを忘れてはいけません。実は血管の99%は毛細血管が占めており、その長さをすべて合わせると10万キロにも及ぶと言われています。毛細血管は太い血管から枝分かれして体の隅々の細胞にまで酸素や栄養を運び、さらには二酸化炭素や老廃物を受け取って循環するという重要な働きがあります。しかし20歳代と比べると60歳代では約3割も減少するという報告もあり、毛細血管が減少すると、酸素や栄養が細胞に行き渡らなくなるため、細胞はしおれるかのように老化の一途をたどります。このように加齢などを原因に消失してしまう毛細血管のことを「毛細血管のゴースト化」あるいは「ゴースト血管」と呼んでいます。
 

毛細血管のゴースト化って、どんな状態?

毛細血管は血液が流れ続けることで正常な状態を保てますが、血液が届かなくなると血管は干上がったような状態となり、最後には消失してしまいます。その血流がなくなった状態の血管のことをゴースト化血管と言います。

 

毛細血管の状態は見た目にも影響する?

毛細血管がしっかり機能すると、皮膚にもしっかり栄養が行き渡り、ターンオーバーの正常化、コラーゲンの産生、筋肉の維持など、肌のハリに関する部分にも良い影響を与えます。
こんな状態は毛細血管が関係している?
□水分不足でカサカサ
□皮膚がくすみがち
□顔のたるみが気になる
□むくみが取れにくい

 

毛細血管は再生したり、新しく作られる

 加齢とともに先細りして、最悪の場合は消失してしまう毛細血管ですが、うれしいことに一度ダメージを受けても再生できるという特徴があります。血管を構成する内皮細胞は、傷ついても血液の流れを認識すると細胞同士が結合して修復するという性質を持っており、また、ゴースト化してしまった場合でも、新しい血管を作って血液を循環させようという体のメカニズムが働きます。これを血管新生と言います。血管新生が正常に行われるためには、血流をスムーズに保つことが重要であり、そのためには体を保温したり、食事のバランスや栄養に配慮することが大切です。また、血流促進には自律神経のバランスを保つことも非常に重要。不規則な生活やストレスを溜め込みやすい人は、特に日々の生活を見直して、ひとつひとつ改善していくことを心がけましょう。
 

ふくらはぎの運動+磁気パワーで血行促進

「第2の心臓」とも言われ、心臓に血液を送り返す役割のあるふくらはぎの筋肉を効率良く動かすことで、毛細血管に酸素や栄養が行き渡りやすくなります。このとき、磁気サポーターなどを併用するとより高い効果が期待できます。

 

血管に嬉しいオメガ3を摂ろう!

青魚などに多く含まれる「オメガ3系脂肪酸」を積極的に摂ることで血流が高まり、毛細血管の維持にもつながります。オメガ3はDHAやEPAなどが有名ですが、魚が苦手な人は亜麻仁油などに含まれ、体内でDHAやEPAに変換されるα-リノレン酸を摂るのもおすすめです。

 

ぬるめのお湯につかって毛細血管を広げよう

入浴の温熱作用によって、体中の血管を拡張させ、隅々まで血液を行き渡らせることが大切です。ポイントはぬるま湯でじっくりとあたたまること。お湯が熱すぎると体への負担が大きくなるためご注意を。

 

監修:早稲田大学規範科学総合研究所 ヘルスフード科学部門 部門長 矢澤一良先生

この記事を監修された先生

矢澤 一良やざわ かずなが

早稲田大学規範科学総合研究所ヘルスフード科学部門 部門長。長年、企業や大学の研究機関で食の安全や健康食品の研究に従事。食べ物がいかに体に作用するかを分かりやすく解説。

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