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Food
栄養学
2016.11.24
【Tips】DHAとEPA
DHAは青魚に多く含まれる成分です
今年、DHA(ドコサヘキサエン酸)に関するある研究結果が発表されました。青魚を食べ続けると認知症予防に効果があるという発表です。これは島根大医学部の研究グループが、高齢者108人に対する試験結果をまとめたものです。65歳以上の健康な高齢者を2つに分け、一方にDHA850mg、EPA200mgを含む魚肉ソーセージを、一方にどちらも殆ど含まない魚肉ソーセージを1年間、毎日2本ずつ食べてもらい、記憶や運動能力の変化を調べたそうです。その結果、青魚に多く含まれるDHAやEPAを毎日食べることで、物忘れや認知症の予防効果があることが医学的に実証されたそうです。
EPAは人体にとって欠かせない成分です
EPA(エイコサペンタエン酸)も青魚の油に多く含まれている不飽和脂肪酸のひとつで、人体にとって欠かせない必須脂肪酸の一種です。
とくにEPAは低温でも固まりにくい性質を持つため、体内の流れを維持するのによい栄養成分だと言われています。また、コレステロールや中性脂肪が気になる人などの健康にもよい成分だと考えられています。
魚油に豊富に含まれるDHAとEPAですが、人を含む牛や豚、鳥などの陸上動物は体内で不飽和脂肪酸を合成できません。ですから、より積極的にDHAやEPAを摂りたいときには、サプリメントを上手に活用するのもよいでしょう。
イヌイット人の健康のひみつ
DHAとEPAは血流をスムーズにする働きをする栄養素としても知られています。1970年代、デンマークの医師によるイヌイットを対象にした調査では魚やアザラシをよく食べるイヌイットたちは、デンマーク人と比較して健康的なケースが多かったそうです。魚やアザラシに含まれる高度の不飽和脂肪酸が影響しているのではと注目されました。
どんな魚が青魚なの?
ニシン、ゴマサバ、トビウオ、イワシ、ブリ、マグロ、マイワシ、サヨリ、サケ、ウルメイワシ、ボラ、カツオ、カタクチイワシ、ダツ、サンマ、スズキ、マアジ、マサバ
※青魚(あおざかな)は、イワシ・サバ・サンマなど外見的に背が青い魚の総称です。