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パーツ別お悩み
2016.11.24
特集:いくつになっても脳力は鍛えられます
年齢を重ねるにつれて、人の名前や約束事、物を置いた場所が思い出せなくなったりと、脳の働きが低下していきます。これは体力や筋力が衰えていくように誰にでも起きることです。運動すれば体力や筋力を維持できるように、いくつになっても脳力は鍛えることができるのです。
中高年以降の脳力の鍛え方
体力や筋力が年々低下するのと同じように、脳の機能は加齢と共に低下していきます。しかし、年をとっても毎日の運動習慣で体力や筋力の低下を防ぐことができます。以前は脳細胞が死滅すると再生することはないと言われてきましたが、脳の機能も、体力や筋力と同じように習慣的に使うことで、機能の低下を防ぐことができるとわかり始めました。
特に脳の司令塔といわれる「前頭前野」は蓄えた知識を活用したり、処理をする働きをします。この前頭前野は人間が特別に発達している部分で、記憶や想像、コミュニケーションなどを考える場所になっています。この前頭前野を鍛えれば、中高年を過ぎても脳の機能が向上すると考えられます。
前頭前野を鍛えるには、読み・書き・計算、対面コミュニケーション、手を使う創造的な作業、文章の音読などが効果的です。最近では脳を鍛えるための計算や音読のドリル、塗り絵や料理などの本が話題となっています。年だから物忘れをしても仕方がないと諦めずに、日ごろから脳を活性化させるような暮らしを心がけましょう。
加齢とは違う脳力の低下
老化現象が原因ではなく脳の機能が低下してしまう病気に認知症があります。
認知症は大きく分けて、脳血管障性と、アルツハイマー病によるものがあります。脳血管性認知症は脳梗塞や脳出血などで脳細胞が破壊されてしまうのが原因です。アルツハイマー型認知症は、なんらかの原因で脳細胞そのものが変性し、脳が萎縮してしまう病気です。
認知症は進行していきますので、早期発見・対処が重要です。物忘れが目立つようになり、置き忘れや同じことを何度も聞き返したり、時間や月日、場所がわからなくなる記憶傷害が起こります。普段と様子が違うなどおかしいと感じたときは早めに医療機関に相談しましょう。まだ認知症の治療法は確立されていませんが、普段の生活習慣を見直して、積極的に脳を使い、脳を活性化させておくことが認知症の予防につながります。