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2016.11.24
特集:肩こりのメカニズム
肩こりとは
肩こりとは、簡単に言えば、頭と首の骨を支えている肩周辺の筋肉が、疲労して硬く緊張している状態です。首から肩や腕にかけて「重い」「だるい」「痛い」「はる」等の感覚が起こります。これらを総称して肩こりと呼んでいます。
首から肩にかけて、大小様々な筋肉があります。頭を支えるために、首や肩の筋肉は休むことなく働いています。筋肉が活動するには酸素と栄養が必要です。筋肉の血管に酸素を届けるためには、十分な血液が必要です。通常、筋肉は緊張と弛緩を繰り返しながら、筋肉自体をポンプのように働かせて血行を促進しています。筋肉が動いている時には血液が勢い良く流れていますが、筋肉の緊張状態が続くと血行が悪くなり、円滑に血液が流れなくなります。血液が不足すると筋肉は酸欠状態になり、乳酸などの老廃物がたまります。それが刺激となって、筋肉の細胞から発痛物質が発生し、神経を刺激して、こりや痛みが生じます。これが肩こりのメカニズムです。
肩こりの原因の多くは生活習慣やストレスです。
肩こりを引き起こす筋肉の血行不良には様々な原因が考えられます。特に多い原因としては、姿勢、冷え、目の酷使、ストレスなどがあげられます。
無理な姿勢や同じ姿勢を長時間続けていると筋肉が緊張し、血液の循環が悪くなります。日頃から猫背などの悪い姿勢でいると、首筋から肩や腕にかけての筋肉が緊張して血行不良を引き起こします。また、体を冷やすと熱を逃がさないようにするために自律神経が働き、血管を収縮させて血液の循環を悪くします。
長時間のパソコン作業やメガネ、コンタクトの度数が合わないと目が疲れてしまい、その情報が交感神経へ伝わります。また、精神的な緊張や悩みを抱えているときも、ストレス情報は交感神経に伝達されます。すると、交感神経が興奮状態となって血管を収縮させるため、血行が悪くなります。
それ以外にも、頚椎ヘルニアなど骨に異常がある場合、打撲や過度な運動による筋肉の炎症。または、狭心症や心筋梗塞、糖尿病や高血圧など内臓の病気や、顎関節症、噛み合せ不全、歯周病など歯の病気。他にも、肥満・やせ過ぎ・なで肩等の体型も肩こりの原因と考えられています。ただし、肩こりと同時にめまい・耳鳴り・胸部痛・背部痛・動悸など別の症状が出たときには、違う病気が隠れていることがありますので、医療機関に相談してください。
肩こり解消には血行の改善が大切です。
肩こりを解消するには、まず、日頃から正しい姿勢を心がけることが大切です。正しい姿勢を維持することで、血流が改善して肩こりが軽減します。そして筋肉の緊張を緩め、血行を改善することも大切です。ストレッチなどの運動を行うことで、新陳代謝がよくなり血行が促されます。ツボやマッサージも筋肉の緊張をほぐす効果があります。