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めぐり・冷え

2016.11.24

特集:血管と血液のはなし 生活習慣を変えてサラサラに。

「血管とか血液を意識するのは脈をはかるときくらいかな。」「意識するのはいいことよ。血管と血液を健康にしようという意欲も出てくるもの。」

日本人の死亡原因上位3つをみると、がん、心筋梗塞などの心臓病、脳出血や脳梗塞といった脳血管障害です。がん以外はいずれも血管で起こるトラブルが原因になっています。今回は、血管とそこを流れる血液について知り、血管のトラブルはなぜ起こるのかを見ていきましょう。

 

血液の流れは生命活動そのもの。スムーズな流れがとても大切です

 私たちの体は、全身の血管を通って血液が栄養と酸素を約60兆個と言われる細胞のすみずみまで運び、老廃物と二酸化炭素を受けとって、それぞれ排せつ器官に送り出すことをくり返して生命が維持されています。また血液は、各分泌器官で分泌されたホルモンをそれぞれ対応する器官まで運び、働きを活発にさせたり、体内で発生する不必要な熱を体の表面の血管まで運び、体外へ放散させ体温調節をするなど、私たちの健康にとても重要な働きを担っているのです。
 血液は心臓から送り出され、動脈から毛細血管を通って全身をめぐり、再び毛細血管を経て静脈を通り、心臓へ戻ってきます。一番太い大動脈の直径は3~4㎝あり、毛細血管の直径はわずか5~10μmです。そして全身の血管を一本につなぐと約10万㎞、地球を2周半するほどの長さになります。この長い血管を血液は約50秒で1周するくらいの速さで流れます。血管と血液の健康は、この流れをスムーズにするために何より大切なことなのです。
 「人は血管とともに老いる」とも言われます。実際、加齢にともなって血管の壁は厚くなり、血液の通り道は狭く硬くなって、しなやかさを失います。これが「動脈硬化」で、年代別に血管の壁の状態を見ると、20代で25%の血管にこうした症状があらわれ始め、60代では75%の血管で見られるようになります。若い頃からの食生活や生活習慣を変えずに暮らしていると、血管はますます狭く硬くなっていくのです。血管が詰まって起こる梗塞、破れることで起こる出血は、いずれもこの動脈硬化が原因なのです。
【動脈が硬くなると】血管が破れやすくなる、臓器、組織が壊死する、心臓に大きな負担がかかる、臓器、組織が正しく機能しなくなる

 

血管内の通りを悪くするかたまり。はがれやすく破裂しやすい危険が

健康な血管
動脈硬化の血管
サラサラとドロドロ

 血管の壁は血液の流れに近い順に内皮細胞、内膜、中膜、外膜となっています。最近の研究では、内皮細胞の健康が血管のしなやかさと関係が深いことがわかってきています。この内皮細胞の間から脂肪や悪玉コレステロールが入り込み、内膜にたまっていくことが動脈硬化の始まりです。入り込んだ異物を退治する細胞(マクロファージ)が脂肪や悪玉コレステロールを取り込み消化していきますが、目いっぱい取り込むとマクロファージは破裂して死んでしまいます。その残骸や脂質などでブヨブヨとしたかたまりがつくられ、血管の内側が狭くなり、血管が硬くなります。
 このかたまりがはがれたり破れたりすると、血小板が集まって血栓をつくり、これが血管を詰まらせる原因にもなります。狭く、硬くなった血管を血液が流れていくために、心臓の負担は増し、硬い血管はもろく破れやすいので、出血を引き起こすことにもなるのです。
 血管のトラブルではもう一つ、そこを流れる血液の問題があります。最近では、サラサラ血液、ドロドロ血液などと言われ、血液の健康状態が注目されています。
 血液は、赤血球や白血球、血小板の血球部分と液体の血漿とでできており、血漿は約90%が水分で、ほかにたんぱく質、脂質、糖質やミネラル、ホルモンなどを含んでいます。赤血球は全身の細胞に酸素を送る重要な役割を担っていて、また血球成分の中で最も多いので、血液の流れに大きな影響を与えます。
 赤血球は、自分の直径より細い毛細血管も通って全身をめぐるために、伸びたり細くなったりと形を変えられる「変形能」という能力を持っています。ところが糖尿病などで血液中の糖分が過剰になったり悪玉コレステロールが増えると「変形能」が低下してしまい、血液の流れが悪くなってしまいます。
 一方、白血球にはいろいろな種類があり、アレルギー反応を起こして体を守るものや、細菌やウィルスを飲みこんで退治するマクロファージに変化するものなど、主に免疫にかかわる働きをしています。必要以上に増えると、血液が流れにくくなります。
 止血に重要な役割を果たすのが血小板ですが、アルコールや糖分の摂りすぎは血小板の凝集性や粘着性を高めてしまい、やはり流れにくい血液になります。

悪玉コレステロールが直ちに悪いのでなく善玉との比率が問題

 血液の流れを悪くするものとして、しばしば「悪玉コレステロール(LDL)」があげられますが、LDLの存在が直ちに動脈硬化の原因になるのではなく、「善玉コレステロール(HDL)」との比率が問題なのです。コレステロールは細胞膜の成分であり、またホルモンや胆汁酸などの原材料となって体内の構造を支える重要な働きもあり、しっかりした血管にするためにも必要なので、ただ減らせば良いわけではありません。
 いずれにせよ、流れにくいドロドロの血液が流れると、血管を傷つけ、場合によっては止まってしまうこともあります。血液が止まると、そこから先の細胞には栄養や酸素が届かないので細胞は壊死してしまいます。
 また、傷ついた血管を修復するため血小板が集まって沈着することによりかさぶた(血栓)ができますが、この血栓がたびたびできることによって、血管は硬く狭くなり、動脈硬化を起こします。血栓は血管内の傷がふさがれるとはがれて血液中を流れていきますが、これが心臓や脳の血管に詰まってしまうと、命にかかわる重大な疾患を引き起こすのです。
 血管のトラブルが心臓で起これば心筋梗塞、脳の血管で起これば脳梗塞や脳出血となります。こうした症状を引き起こす動脈硬化や流れにくいドロドロの血液というのは、高血圧、高脂血症、糖尿病といった生活習慣病と喫煙が最大の危険因子であるとされています。そして危険因子が2つ、3つと重なれば重なるほど、危険はさらに跳ね上がっていくのです。食べすぎや飲みすぎ、運動不足、睡眠不足といった長い間の食生活、生活習慣が血管のトラブルを引き起こす原因です。
 また、中高年の問題と思われがちですが、若い人でも、いきすぎたダイエットや、偏った食事を続けていたり、不規則な生活や強いストレスなどで血管にダメージをうけると、血液が流れにくい状態になります。
 食生活や生活習慣を再点検し、問題あり?と感じたら専門医を受診して自分の血管と血液の状態を正しく知ることが大切です。
「血管も血液も大事だから甘いものを控えるわ。」「ワシはやっぱり運動不足を解消しなきゃ。」【まとめ】加齢で血管は硬くなりがち。でも、これを機会に生活習慣を見直して、血管と血液を健やかに

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